仕事の不満が爆発して

僕が中学生の時の同級生で、社会に出てから友達付き合いをしている女性がうつを発症してしまいました。
学生の時の薄い付き合いでは分かりませんでしたが、彼女の心は繊細で、社会に出てからたまに飲みに行ったり遊びに行ったりしたときは正直僕も驚きました。
普段から愚痴が多いのです。

基本的に僕らが二人きりで会うことはほとんどなくて、他の同級生友達と合わせて遊ぶことが多いのですが。
その時に彼女の口からは大体が会社の愚痴ばかりで。他の友達も慣れているのか、誰もそれに突っ込むこともなく淡々と聞いているだけなのです。
僕としては聞いてあげないとかわいそうだし、それなりに深刻な状況なので相談がてら、気がすむまで話させてあげようと思っていました。
しかし、それが何回か続くとさすがに僕も耳を塞ぎたくなってしまうのです。

毎回同じことを話していて、とにかく文句ばかり。自分はちゃんとやっているし気もきかせているのに、上司たちは何もわかってくれていない。
というより何もしない、と何回もリピートトークです。
完全に繊細な気持ちが爆発してしまっているパターンでした。ここまで来ると聞いている僕も逆に説教したくなるし、渇を入れたくなります。
しかし、彼女なりに頑張っている結果なので、それを考えて冷静さは保たれているのですが。
他の友達ははっきりと「それはあなたが悪い」と言う人もいます。彼女もそれを聞いて、それは自分でも解っていると返します。
でもまたすぐに周りの愚痴に発展するのですね。

こうなってくると今までの友達も彼女から離れてしまうことにもなってしまいまして。会っても愚痴しか聞かないし、感じ悪い。もう会わなくていいとなってしまいまいます。
実際に僕もそうなってしまいそうになったのですが、でも彼女は本心から愚痴を言いたいわけでもなく、そんなキャラではないのです。
しっかりと気を使って、本当は優しい人なんですね。それがわかるから邪険にもできないし、他の友達もそう考えているので彼女から離れないのでしょう。

しかし会社にたいしての不満は大きくなるばかり。僕も含めて周りの友達も辞めても良いのではと提案を出すのですが結局彼女が辞めることはありません。
さんざん我慢してやっと辞めて新しい職場についても結局同じことになっているのです。つまりは彼女自身の働き方や考え方にも問題があるのですね。
ただ、かたくなにそれは認めたくないのでしょう。
せっかく職場が変わっても、状態も変わらず愚痴はエスカレートするばかりで。
結果的に彼女は姿を消してしまいました。

最初はゲレンデに短期のバイトにはいると言って、そちらの方で住み込みで働いていたようなのですが、冬が終わって何ヵ月たっても彼女と連絡がとれなくなってしまいまして。
友達とみんなでゲレンデで何があったのかと心配していました。最悪、命に関わることもあったのかと考えてしまうほどでした。ただそこまでの噂もなかったので、それはないだろうとも思っていましたが。
うつ病にかかり始めると、その時は周りの人は情報が入らなかったり遅れたりして、それそのものが障害となってしまいます。
女の子の友達はなんとか彼女の妹と連絡を取って、状況を知っているか聞いていました。

彼女はゲレンデを出たあとは実家に帰って過ごしていたようです。
そこまでひどい状態ではなかったのですが、その時は誰とも話したくはないと。ゆえに妹もあまり今は関わらない方が良いと言っておりまして。
家族の中では普通に会話はしているらしいのです。
そんな鬱になってしまった理由は、ずっと頭のなかが仕事の不満で塞がってしまい、それで脳が疲れた状態でゲレンデのバイトに向かったこと。そこで環境が一気に変わり、そこにいる人と話をしている間に、今まで付き合ってきた人が自分の中で信用できる人ではなかったと思ってしまったようなのです。

自分が苦労してきてのに誰も助けてくれなかったと言う錯覚が彼女の考えを変えてしまいました。
それがあって誰とも連絡をとらなくなったのですね。
しかし、ゲレンデのバイトは短期間です。終わったらまたいつもの場所に帰らなければなりません。そうなったら今度は、大事な友達だったのに、そんな人たちに対して嫌悪感を抱いてしまった自分に苛立ちと悲しみを抱いて、誰とも会えなかったと。

僕らはとにかくSNSを使ってでも、いつでも帰ってきてとメッセージを送っていました。その結果が出たのは、最初に連絡がつかなくなってから半年が経ってからです。
うつ病になるシチュエーションは色々とあります。解決するには、一人一人が気持ちの強さを持つしかないのかなと思います。
さまざまな人間がいるので解決はとても難しいでしょう。それでも一人一人が少しでも気を付ける気持ちを持てれば少しは良い方向にいくのではないかと思っています。

彼女はまだ完全ではないですが回復しています。うつ病の周りにいる人も気疲れしないように気を付けないとです。